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新しい印材を
考えてみる
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この世界に足を踏み入れてまずビックリ !(゚O゚)! したのは、印材(ハンコの材料)の多さです。柘、オランダ水牛、黒水牛、象牙といった皆様にもお馴染みの印材から、プラスチック、チタン、杉、水晶などなど、本当に沢山の印材があることを知りました。大きく分けると動物系(水牛・象牙など)、植物系(柘植、アカネなど)、鉱物系(水晶、瑪瑙、ルビーなど)、人工系(ラクト、チタンなど)に分かれているような印象を僕は持っております。

さて、ある物質が印材に適するか否かの条件は、大きく分けて「壊れにくい」「彫刻しやすい」と云うことではないかと思います。「壊れにくい」とは、うっかり落としたときに欠けることがないということや、時間の経過による変質が少ないと云うことでしょう、硬度も大切ですが、「ねばり」気も大切です。「彫刻しやすい」とは、印章店側の都合もあるのでしょうが、やはりスピーディにお客様に商品を提供するためには大変重要なことと思われます。

そんなことをあれこれ考えながら、この半年くらい、漠然と「何かいい印材はないかなー」と、暇なときなどにぼんやり考えていました。しかしこの二つの条件を満たすものって、なかなか少ないんですよね、案外。でも、今、一つだけ試してみたいと思っている材料があるんですよね・・・。別に秘密にする必要はないので言いますが、それは岐阜県の県木、イチイ(一位)の木です。

僕の故郷の岐阜の北部(飛騨地方)には、昔からこのイチイをつかって茶道具や置物や面をつくる「一位一刀彫り」という有名な伝統工芸があるんです。高山市の僕の祖父祖母の家にもこのイチイの置物が置いてありました。岐阜出身の僕としてはこのイチイを印材にしたら、いろいろ面白いと思っています。もしかしたら岐阜県の産業振興にも貢献できるかもしれないし、岐阜県の市町村役場がこぞって買ってくれたりして p(*^-^*)q

イチイの印章って聞いたことがないので、たぶんまだ実用化はされていない?と思います。その理由が、印材に不向きだからなのか、まだ誰も目を付けていないからなのか・・・。Wikiには、イチイは「木材としては年輪の幅が狭く緻密で狂いが生じにくく加工しやすい、光沢があって美しいという特徴をもつ。工芸品や机の天板、天井板、鉛筆材として用いられ、岐阜県飛騨地方の一位一刀彫が知られる」とあります。これって印材に良くないですか! よっし、そのうち本格的に調査するぞー。

これを読んだ方でイチイのハンコについて何かよい情報があれば、ご提供よろしくお願いいたします。何しろまだ「空想」の段階でして・・(^^ゞ

※イチイ(一位、櫟、学名Taxus cuspidata)は、イチイ科イチイ属の植物。またはイチイ属の植物の総称。常緑針葉樹。別名をアララギ。北海道や北東北ではアイヌ語由来のオンコと呼ばれる。同属にヨーロッパイチイ(T. baccata)がある。


文責:スタンプリント店主



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